この前起きたことを書く。
生涯に一度で良いので、どうしても出雲大社に行きたいと思っていた。
でも遠すぎて行けない。さて、詰んだかな......?
そう思ったところに見つけた『出雲大社相模分祠』だった。
神奈川県秦野市にある、出雲大社の分祠だ。関東のいずもさんと呼ばれているそうだ。
ホームページで境内の写真を見るになかなか本格的だ。出雲大社特有の大きな注連縄の縮小版も確認できた。大国主命を大切に祀っているのだと感じられる。
島根県は遠くて行けないけど、ここなら頑張れば行ける。縁切り祈願と縁結び祈願の望みもあることだし......。
よし。では休日に行こう。一週間後になるかな。楽しみだな。
でも......本当は明日にでも行けたらいいのになー......。明日が休みだったらなー......。
翌日。職場に出勤したら俺だけ休みになった。
間違えて有給休暇にしちゃったからと、会社から言い渡されて。
その日の出勤日は正式な休日となった。いやおかしいだろ。
職場に来たその足で一旦自宅に帰る。
仕事するつもりでいたので家にいても落ち着かない。
こんなことは入社以降初めての体験だ。まず起こらないはずの事態だ。
......。まさか。
俺が「明日は仕事だけど、明日休みになれば出雲大社相模分祠にお参りにいけるのになー」とか思ったせいで、出雲大社相模分祠の神様がその願いを叶えてしまった......ってことはないよな......?
出雲の神様ってそんな強引なことするの......? いやいやそんな馬鹿な。
俺一人を参拝させるためにこんな強引なことをするはずがないじゃないか。俺と出雲様の間にどんなご縁があるというのか。むしろこれから初対面&初挨拶&初御祈願になるんだぞ?
いつも定期的に参拝する可愛い氏子に対してならわかる。けど、俺に限ってそんなことはないだろう。偶然。偶然だ。まだお会いしてもいないのだぞ?
しかし。もし、万が一。出雲様を参拝したいから明日休みになれと思って、それを出雲様が何故かは知らんが聞き届けてしまって、突然の休暇になったとしたら。
行かないと......マズい。
本当に偶然そうなっただけだとは思うけど......。こういう場合は万が一を考えて動いたほうがいい。特に出雲大社の神様はその辺におわします神々様とは違う。行かないとどうなるかわからない......!!
それにチャンスでもある。
一週間先の予定を前倒しで行けるのだから。ありがたい。外は豪雨だけど。
俺は一旦帰宅したその足で秦野まで行った。
豪雨のなか傘をさして。お金もかかった。遠かった。
出雲大社相模分祠と、併設されている龍蛇神の社に参拝した。
もちろん二拝・四柏手・一拝で。初対面ながら悪縁切りと良縁結びをお願いしてきた。
帰りの時間も考えると長居はできなかった。それこそ長距離長時間飛行で戦場まで赴いて15分だけ戦って帰投するゼロ戦のような気分で俺は早々に帰宅した。
これでよかったのかなぁ、と思いつつ。
でも家に居ても心は仕事モードのままだったから落ち着かないし......。
むしろ一心に向かう目的があって、そこにエネルギーを費やせただけマシな突発的休日となったってこと......かなぁ......。いずれにせよ。大国主命、参拝させていただきましてありがとうございました。
今のところは何の音沙汰もない。けれど、この悪縁切り&良縁結びの願いが叶ったときには仮に自力で達成したとしてもお礼参りに行く必要はあるだろう。多分、その辺をなあなあにしてくれる神様ではない。
もし、たった一度の参拝で願いが叶ってしまったら。それはそれで畏れ多いことだ。
あと、出雲大社相模分祠のホームページに掲載されている占いってけっこう当たるなと感じた。ただの思い込みかもしれないけれど。
ちなみに。
神様に呼ばれていると感じて神社に行く人っていると思う。
俺の場合も過去にそういうことはあった。
強く呼ばれているときほど人生の大変化の前触れだったりする。
苦痛を伴うけど結果的には良いほうに向かう変化の前触れ。長期間の変化の苦痛に耐えることができるようにご加護をあげたくて、開始のゴングが鳴る前に神様は我々人間を呼んでくれているのかもしれない。
正確には神様が呼ぶのではなくて、魂が行きたがっているのを「呼ばれていると感じているだけ」という説もあるそうな。苦痛を伴う大変化の訪れを魂は知っているので、無事に変化を遂げられるように神様に守護を求めにいくようにとサインを送っているという。
まあ、今回の出雲様に関しては呼ばれているとは感じなかったけど......。ただ俺が行きたかっただけ。
でも、この強引な休日がもし出雲様の仕業だったらと考えると、むしろ......呼ばれているなんてレベルではないのでは......?
俺の今後の展開はどうなるんだろうか。大変化が来るとして、その苦痛に俺はふたたび耐え抜くことはできるのだろうか。